知っておきたい水の話 vol.3
今回は、「おいしい水の定義」と題して、記事を掲載していきます。
「おいしい水」とは、「そのまま飲んでおいしいと感じる水のことである」と単純に定義する人もいるが、この考え方からすれば、無色・透明・無味・無臭で、ある程度ミネラル成分を含み、適度に冷えていれば、雑菌や大腸菌が検出されていても「おいしい水」として適合してしまうし、基準を超える重金属や化学物質や農薬を含んでいても適合してしまう事が考えられる。そのような考え方からすれば「おいしい水」とは、「国が決めた水道水質の基準に適合したうえ、そのまま飲んでおいしいと感ずる水の事である」と言うのが良いように思うが、そうすると外国から輸入しているミネラルウォーター等では安全・健康に対する考え方の違いにより、日本の水道水質基準に適合しなくなるものがでてくる。(ミネラルウォーター類の成分規格基準には適合している。)厳密には「おいしい水」の定義は清涼飲料水としての解釈も含めて「そのまま飲んでおいしいと感じる安全な水のことである」とまとめるのが無難であろう。
今後の掲載予定内容
「おいしさ」は幼少期の慣れによる
「おいしい水」と「名水」は異なる
水をおいしくする条件
水をまずくする成分
筆者:大学産業株式会社 前会長 曽布川 尚民