蛇口から出る「水の色」について。5回目「白い水」
5回目(最終回)の今回は「白い水」について解説します。
「白い水」としては古くは二つの原因があったが、最近はもう一つ「白っぽい水」として増やす必要がある。現象として最も多いのが、蛇口で急に減圧されて水中に溶けている空気が微細な気泡として出てくる場合である(これは水源が地下水で良い水の場合か、高い圧力をかけた圧力タンク方式の場合であることが多い)。この現象は米の研ぎ汁のようになるが、数分放置すれば上に浮いて無くなってしまうので害は無いが、使用上やや抵抗があるなら、圧力を下げる、蛇口のケレップ(コマとも言える)を交換してみるか蛇口をもう少し大きく開けてみると直ることが多い。
もう一つは「亜鉛」の溶出である。最近は亜鉛メッキ鋼管の使用が禁止されているところも多いのであまり相談もなくなったが20~30年前位までは随分多かったものである。白くボーット見えるもので、沸かすとなお顕著に見えるのだが、通常ヤカンで沸かした場合そのままお茶やコーヒーを入れるので気が付かなかった人も多いのもであった。
もう一つは原水の悪化に伴い飲料水の高度処理が求められるようになり凝集剤が使用されるようになり、ポリ塩化アルミニウム等が多用される時代になった。ただこの薬品は原水の汚れ度やアルカリ度によって注入量が変化するので、場合によってはタイムラグを生じ凝集されないままろ過装置を通過してしまい、水酸化アルミニウムとしてアフター凝集して白っぽく見える水が生じる可能性がある。